(緊急コラム)実録・『第4次浜松町の自賛乙戦争』
(7)〜史上最悪の『戦後処理』〜



(注:2022年5月終了時点での記述です。そのところご了承ください。)


解析担当隊員「第7番地域の瘴気、晴れていきます!」
通信担当隊員「通信回復! ……雄馬です! 雄馬が瘴気を払ったと入電!」
司令「よっしゃぁ!」
評議会議長「あの『試験機体』でこの成果をあげるとは……2年前の『最優秀歌手賞』の名は伊達じゃないな」
司令「着実に『次の世代』を担う一柱に育っていますね」
広報担当隊員「……まぁ、あとは『互助会』になり果てないことを祈るだけですが」
議長「それを言うな」
「……こっ、これはどういうことだ!?」
「どうした?」
「……自賛乙の反応が……ありません!」
「なんだって!?」
議長「いったいどういうことだ……」
「……え!? まさか……」
「今度はそっちか!? 何があった?」
「……こちらに直接通信が入ってます……自賛乙です…………」(青ざめた顔で)
「……どうしますか?」
議長「構わん、繋いでくれ。 ……こっちの回線に直接乗り込んでくるとは、どういう風の吹き回しだ? 自賛乙?」
自賛乙『なぁに、ただの挨拶さ。それが?』
議長「『すべてを叩き潰す』んじゃぁなかったのか? 現に貴様等は我が同盟領には無く、貴様等が撒いた瘴気も完全に払われた……つまりは我々の勝利だ」
自賛乙『ふっ……もう2・3ヶ月は瘴気漬けにしておきたかったんだがな。流石の手際だ。褒めて遣わすぞ』
「なんだ負け惜しみか? だったらハナっから侵攻なんかするんじゃねーよこの僭主風情が!」
自賛乙『口を弁えろ下っ端風情が』
「なんだとこの自賛乙!!」
議長「落ち着くんだ司令。 ……とにかくだ。此度の『戦争』はこれで終結、違うか?」
自賛乙『それはどうかな?』
議長「なんだと? 既に同盟領にいない貴様等に今更何ができると言うんだ?」
自賛乙『諸君らに“土産”を用意しておいた』
議長「『土産』だと? 『賠償』の間違いじゃないのか?」
自賛乙『そしてこれが我が新しき力……シライシ導師!』
(フードを目深にかぶった人物が進み出る)
司令室一同「……こいつが……例の…………」(ざわ… ざわ…)
自賛乙『我が帝国の新体制祝いの“引出物”だ。とくと受け取れ』
シライシ『…………ッ!!』(両手を振りかざす)
(…………ズン……ズズズズン………………)(←地響き)
議長「……な…これはなんだ!?」
「何が起こってる!」
「第7番地域に巨大な『匣』が落下! 大きさ…………50メートル立方!?」
自賛乙『どうだね? 我々からの“土産”は』
議長「何を考えてるんだ自賛乙が!」
自賛乙『開けられなければ早ければ秋には爆発する。 …ではせいぜい頑張ることだ。フハハハハ……』(一方的にまくし立てて通信を切る)
「…んの自賛乙のクソヤローが!!」(机に拳を激しく叩きつける)
「……やっぱり自賛乙だ…………」
議長「現地の状況は?」
「現場、混乱しています!」
「……まずは匣の解析だ! それから現場部隊には順次匣の解体に向かうよう通達! 他にも自賛乙の怪しい物体があるかもしれないから、住民には近寄らないように周知だ!」
『了解!』

議長「……難儀な『戦後処理』になりそうだ…………」




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