今年はひとつの大きな区切りを迎える。そう、『'00年代の終わり』だ。 そこで、この10年間をさらっと振り返ってみたいと思う。 ['00]6人独占 ミレニアムイヤーは野田順子の初勝利〜1月(5週月)パーフェクトで幕を開けた。 この年は、彼女の他には椎名へきる・丹下桜・國府田マリ子・林原めぐみ・坂本真綾の合わせて6人だけでシーズン全50週の1位と曲別年間総合の11位までを独占した。 上記の6人以外の最高位は、田村ゆかり&堀江由衣のユニット『やまとなでしこ』の「もうひとりの私」の総合12位だった。 優勝争いは、3月・4月(5週月)の2か月連続パーフェクトを記録した「未来からのエアメール」(丹下桜)が先行したが、9月に自身2度目の5週月パーフェクトを達成した「ADVENTURE」(野田順子)が猛追。最終週までもつれ込んだ結果、「ADVENTURE」の逆転サヨナラで決着した。 ['01]初勝利に沸く影で 坂本真綾の「マメシバ」が21世紀最初の勝者となったこの年は、初勝利を記録した歌手が多く誕生した。4月は前年健闘したやまとなでしこが、5月は榎本温子と堀江由衣が立て続けに、8月は(今は亡き)岡崎律子が記録。そして、10月には井出泰彰が男性歌手として3年9か月ぶりの勝利を飾った。 その一方で、前年優勝の野田順子を始め、椎名へきる・米倉千尋が最後の勝利となってしまった。 優勝争いは、「マメシバ」が開幕から三冠ペースでの大逃げを仕掛けたものの、夏場に「Love Destiny」(堀江由衣)が大当たり。結局三冠全部をもっていった。 ['02]こむちゃ維新 3か月連続リリースのPritsが3月にドリカン史上2人目のトリプルを記録したこの年は、田村ゆかりが初勝利を飾ったり、後の『最強の女王』こと水樹奈々の初登場があったりした。 でもこの年最大のイベントは、何といっても『こむちゃへの切り替え』。7年半続いたドリカンが終了し、新たにこむちゃがスタート。 記念すべきこむちゃ最初の勝者は「Suddenly〜巡り合えて〜」(水樹奈々)で10月の3週間を押さえ、「あんなに一緒だったのに」(See-Saw)が11月(5週月)・「まぼろし」(can/goo)が12月をパーフェクトに収めての門出となった。 優勝争いは、首位が転々と動き夏場には「POWER GATE」に変化。「ALL MY LOVE」(堀江由衣)がドリカン最末期に優勝戦線に浮上してきたものの、こむちゃ切り替え週でまさかの大暴落。「POWER GATE」がそのまま優勝し、水樹奈々が『初投入曲優勝』をやってのけた。 ['03]新規参入の波 「まぼろし」が前年からの連勝を9まで伸ばしたこの年は、このcan/gooやSee-Sawといった『'02年組』をはじめ、yozuca*・メロキュア・angelaなどの『新規参入組』が活躍した。 また、男性歌手では宮本駿一・ポルノグラフィティが、キャラクターではキャップと瓶(彼らは男性歌手でもありますが)が勝ち星をあげた。 逆に、女性声優陣は旧ドリカン時代では考えられないような苦戦を強いられた。 優勝争いは、3月中に首位に立った「君がいた物語」が、後続の追撃から逃げ切った。 ['04]去年は去年、今年は今年。 前年とは打って変わって、女性声優陣が勢いを盛り返した。 しかしながら、非声優陣では、嘉陽愛子・CooRie・佐藤裕美が初勝利をあげ、その力をアピールした。 優勝争いは、こむちゃ初の10連勝を記録した「心晴れて 夜も明けて」が5月に首位に立ち、堀江由衣はそのまま2回目の三冠王に輝いた。 ['05]正直、何があったっけ? この10年の中ではどうも印象が薄い(こら)。 それでも、保志総一朗が男性歌手記録の8連勝を記録するなどの出来事があった。 優勝争いは、「未来とゆう名の答え」が4月末に首位に立ったものの、7月登場の「サクライロノキセツ」が1300点差の逆転をきめた。 ['06]『ランティス芸人』の株価上昇 この年は、『涼宮ハルヒの憂鬱』がヒット。OP・EDだけでなく、挿入歌やキャラソンまでランキング上に押し寄せた。 そういえば、これらのCDの発売元であるランティスからリリースする歌手のことが『ランティス芸人』と呼ばれはじめたのはこの年だったような気がする。 優勝争いは、「ヒカリ」が夏場を制して堀江由衣が3回目の優勝となった。 ['07]圧倒的な力 この年は、茅原実里や『らき☆すた軍団』などのランティス芸人の活躍があったが、それを覆い尽くしたのは水樹奈々と田村ゆかりの両名の頂上激突であった。 また、俗に言う『11・3事件』などという事も起こり、各地で疑惑を叫ぶ声が揚がった。 優勝争いは、前年登場の「Princess Rose」が逃げ切りをはかったものの、「MASSIVE WONDERS」が前代未聞の13連勝で首位を物理的最短週数で撃破。水樹奈々が2回目の優勝をものにした。 ['08]ザ・男祭り この年は、兎にも角にも男性歌手が大暴れしたこと、それに尽きる。あらましは当時のコラム(緊急コラム3・4・5)を見ていただくといいだろう。 優勝争いは、前年登場の男性キャラクター曲「Climax Jump DEN-LINER form」が、幾多の強豪を振り切って史上最大の逃げ切りを果たした。 ['09]新たなるブームへ この年は、社会現象ともなった『けいおん!』の桜高軽音部が大賑わいした。 優勝争いは、4月に首位に立ち『優勝当確ライン』をも突破した「深愛」に対して、「Don't say "lazy"」がその懐にまで飛び込んでいったものの届かず。水樹奈々の3回目の優勝となった。 なんだか尻すぼみな回想になってしまいました。 はたして、次の10年はどうなるんでしょうか? |