(緊急コラム)実録・『第3次浜松町の自賛乙戦争』
(4)〜さらなる問題〜



(注:5月3週時点での記述です。そのところご了承ください。)


解析担当隊員「下野隊、自賛乙軍と接触。戦闘開始を確認!」
通信担当隊員「チームみもりんも間もなく戦闘に入る模様!」
司令「柿原組とアトム研も向かっているという情報も入ったが…………なんだろう? この妙な胸騒ぎは…………」
広報担当隊員「司令…………私がこう言うのもなんですが……どうも不吉な予感がしてなりません…………」
「2人とも何辛気臭いこと言ってるんですか。現に奴等への対抗戦力は着々と集まってるんでしょ? このまま一気呵成に叩いちまえばいいんじゃないんですか?」
「そうやって自賛乙の連中相手に上手くいったためしがあるか? 奴等が相手なんだ、ただ闇雲にいってはダメなんだよ」

「…………なぁ? さっきまであんなとこにレーダー反応なかったよな?」
「何!? どこだ? どこに出てる?」
「自賛乙がやってきた方向、第5番地域から距離1400です」
「おい、反応解析できるか?」
「まだ遠くて難しいですが、やってみます」
「できるだけ急いでくれ。 それでどうだ? 前線のほうは?」
「自賛乙軍、見た目ほどダメージを受けていない模様。逆に当方の消耗が目立ち始めてます。 あ、前線から入電です。『自賛乙軍、当方の攻撃をのらりくらりと躱し続け手応えなし』だそうです」
「……なんなんだ? 奴等から窺えるあの『余裕』は…………」
「……おい……そういやあの反応…………さっきよりでかくなってないか?」
「……司令……あ……あれは…………」
「……ま……まさか…………」
「解析結果出ました! …………え!? …………じ……『自満乙』……です…………」(顔面蒼白)
「…………最悪だ…………や……奴等はこの世界を潰す気だ………………」
「……くそっ!! 自満乙の『2年周期』を見落としていた!! ……何やってんだよ俺…………こんなんで何がこむちゃ世界自由同盟司令官だ!!!」
「落ち着いてください! 司令!! 自満乙は毎年動いてるじゃないですか!!」
「これが落ち着いていられるか! 自賛乙だけじゃなくて自満乙も同時にだぞ! いったいどれだけの血が流れると思ってるんだ!!」
「あんたがそんなんでどうすんだ! 俺たちはあんたにこの命を預けたんだ! 前線の連中もそれは承知の上だ! そうだよな、みんな!?」
「…………そうだったな」
「『流されるな。座して死を待つのが嫌なら立ち上がれ。俺について来い』、そう仰ったのは司令、あんたでしょうが!」
「…………俺も……司令のその言葉があったからここまでやってこれたんだよな」
「……お前たち…………そうか…………そうだよな。 すまんな、取り乱して」
「自分も言い過ぎました。申し訳ありません!」
「構わんよ。 ところで、自満乙の到達想定はいつだ?」
「えーと……最速で……2週間です!」
「2週間か…………まだなんとかなるか…………」
「司令! 指示を!」
『指示を!』
「……よし、前線に通達だ! 全力で自賛乙を叩くんだ! 自満乙が来る前に自賛乙の野郎どもを第5番地域からひっぺがすぞ!!」
一同『はい!!!』


「……俺はいい部下に恵まれたもんだ…………あいつらのためにも、もっとしっかりしないとな」



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