(緊急コラム)実録・『第3次浜松町の自賛乙戦争』
(3)〜飛び散る火花〜



(注:5月1週時点での記述です。そのところご了承ください。)


司令「……うーん……どうしたものか…………」
通信担当隊員「どうされましたか? 司令?」
「議長にな、『無茶だけはするなよ』ってって言われたんだが……そんなに無茶してるか?」
「はい」
「はっきりと言ってくれるじゃねーか」
解析担当隊員「だってそうじゃないですか。いつもガンガン突っ走って」
広報担当隊員「我々がどれだけヒヤヒヤしてるか少しは解ってくださいよ」
「あーもう解ったから解ったから」
一同「………………(やっぱり解ってないなこのひとは)」

「あーそれはさておき…………どうだ? 状況の方は」
「自賛乙軍の侵攻速度、『第二次』どころか『第一次』のときよりも速いです。第5番地域はほぼ制圧されてしまってます」
「住民の避難のほうはどうなってる?」
「現地の初期対応が早かったおかげで、大きな混乱には至らなかったようです」
「あそこの参謀は自分の同期なんですが、なかなかの切れ者でして。よく住民合同での自賛乙軍対策訓練を計画実施してましたからね」
「ほほぅ。 そういやあそこの地域司令が『こないだうちに回ってきた若いのができた奴でなぁ』って言ってたが、そうかそいつのことか……」
「しかしあそこを失うと我々には相当の痛手ですね」
「そうだな。あそこを足掛かりにされると我々は防戦一方を強いられるからな…………」
「ってか、毎度毎度防戦一方なのでは?」
「…………それを言うな」
「…………ん? 司令! 第5番地域に高速接近する反応が!」
「……え? まさかとは思うが……識別信号の照合は?」
「……えーと…………照合結果出ました! 下野隊です!!」
「下野隊か!! ……これは……いけるか? ……しかし……奴らにはどうだろうか…………」
「司令! 何弱気なことを仰ってんですか! どの道やるしかないんでしょ?」
「……そうだったな。 下野隊に通信開けるか?」
「回線…………開きました!」
「こちら『こむちゃ世界自由同盟』司令本部。貴隊の援護を感謝する。自賛乙軍は強大で、撃退には困難を極めるかもしれない。しかし、こむちゃ世界の明日を憂う者が一丸となれば、奴らの野望を無に帰すことができるだろう。 貴隊の奮闘を祈る」
「……下野隊、あと1時間ほどで自賛乙軍と接触します!」
「……この先を左右する重要な局面だ。 こちらからも、前線への必要な援助は惜しむなよ!」
一同『はい!!』

「……賽は投げられた。鬼が出ようが蛇が出ようが、とにかく我々は進むしかないんだ…………」



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